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稲わら
ほんだ農場さんが大切に育てた無農薬の稲わらにすみつく天然の納豆菌が、納豆の豊かな味わいをつくります。また稲わらの保温、保湿、過度な水分の吸水効果によって柔らかで、強い糸引きに仕上げます。
大学納豆を一つ作るために必要なわらの数は5本です。底に2本、中に2本、表に1本、わらを敷いて発酵を促します。
本来納豆は藁に包まれて作られていた食べ物。現在でも藁苞納豆として僅かに流通していますが、ほとんどが純粋培養された単一の納豆菌で作られています。大学納豆は藁苞とは少しちがう形で天然の個性味溢れる納豆菌を使用し、これまでに無い豊かな味わいをお届けいたします。
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発酵室
昔の桶発酵から着想を得て浴槽を一から改造し作り上げた独自の発酵室。湯からの蒸気のみでじっくりと発酵させるため、納豆菌が無理なく活動し、強い糸引きとほかにない芳醇でマイルドな味わいが生み出されます。
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大豆
原料の大豆には宮崎県都城市*在来種「みやだいず」を使用。農家の屋根裏で眠っていたものが平成22年に発見され、平成29年から本格的に栽培され始めた新しい大豆。しかしその遺伝的歴史は国産大豆でトップシェアを誇る「フクユタカ」よりもさらに古く、都城市で過去何世代にも渡って育てられてきた中粒で甘み、風味の強い、コクのある大豆です。
*在来種…地域の風土に即したその土地固有の系統、品種。何世代もかけて先人たちが選抜・淘汰を繰り返して作り上げられた独自性のある品種であり、他には無い食感、風味を醸します。大量に流通する育成品種に比べて個性的、地域性のある品種です。
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容器
現在主流の発泡スチロール容器では無く保存容器を用いることでゴミを削減します。パック納豆に比べて大容量(200g)のため、納豆好きな方はもちろん、隔日で食べても、家族で分けて食べることもできます。また、繰り返し使えるため保存容器をそのまま料理の保存先として再利用可能です。
納豆のネバネバは水につけておくと一時間もしないうちに綺麗に容器から分離しますので、洗い物も思いの外簡単です。
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手づくり
毎回わずか48個を作るためにとてつもない時間をかけて準備、製造を行います。何も無かったキッチンを製造所に、浴槽を発酵室に作り替えた愛着のある場所で、想いを込めて納豆を作ります。
豆を水に戻し、蒸し、容器と藁を別々に煮沸消毒、手早く蒸し豆と藁を交互に盛り込み、藁を乗せ、空気孔を開けて蓋をし、湯を入れ替えながら発酵。冷却後、さらに熟成を行い、ここまでの過程で約3日。
納豆づくりの準備として色形の悪い大豆の選別、稲わらのはかまと呼ばれる外皮の除去にきれいな藁の選別、それら藁の水洗、乾燥まで含めると丸一日分は要します。最後に器具を洗い、床、台の清掃も丁寧に行わければ雑菌の混入の原因となり、発酵に影響が及びます。